アニマルセラピーをご存知でしょうか？
「アニマルセラピー」とは動物を用いたセラピー療法で、人が動物とふれあうことによってストレスの緩和、人の心に癒やしを与え、やすらぎを得ることで精神的な健康を回復させ、生活の質の維持や向上を目指した世界各国で認知され科学的にも証明されている療法の一つです。
認知症やうつ病などの症状改善にも期待できるとして医療や福祉などさまざまな分野で取り入れられています。
アニマルもセラピーも英単語ですが、「アニマルセラピー」は日本人が考えた造語だそうです。
セラピーという言葉には、治療という意味があります。
あなたは動物と触れ合うことで、心が落ち着いたりストレスが軽減したりと癒やされた経験をお持ちではないでしょうか。
不思議と元気が出てきたり、笑顔が増えたりと自信までもついた気持ちになったことはないですか？
家庭でペットを飼うこともアニマルセラピーの一種です。
今回は猫のアニマルセラピーによる効果や癒やしについてご紹介しますね。
アニマルセラピーの効果
猫によるアニマルセラピーの効果には、人々の心身を癒やすさまざまな効果があります。これから詳しくお話ししていきますね。
♡しあわせホルモン
犬に比べてきまぐれでクールな印象の猫ですが、猫が人の健康に与える影響は非常に大きく猫をなでたり抱くことで、ストレス緩和や情緒を安定させる効果のあるオキシトシンという「しあわせホルモン」が分泌されます。
犬をさわった時にもオキシトシンは分泌されるのですが、猫をさわった時のほうが分泌量が増えるといわれています。
さらにこころのバランスを整える「セロトニン」や快感や幸福感を得られる「ドーパミン」などの神経伝達物質の分泌を促してくれます。
すると、こころにわだかまった怒りや不安から解き放たれて幸福感につつまれます。
このオキシトシンは人だけではなく、だっこされたり触られたりした猫にも分泌されるというので驚きです。
♡リラックス効果
犬や猫を飼っている人はストレスが少なく長生きをする傾向にあると言われており、動物は人間を癒やしてくれます。
ペットを飼っている人は飼っていない人より、年間２０％前後病院に行く回数が減ったというデータもあるようです。
猫を撫でるなど直接的な接触をすると、人はオキシトシンという心身に安らぎをもたらすホルモンが分泌され、同時にコルチゾールというストレスホルモンが軽減されます。
この２つの働きによって、副交感神経優位になり、心拍数が落ち着いて気持ちがリラックスするのです。
♡ポジティブにしてくれる
アニマルセラピーにはストレス解消やリラックス効果のほかに、意欲が湧いたり、感情表現が豊かになる、運動量がアップし病気の回復をサポートするなど心身に良い影響を与えるといわれています。
♡血圧が安定する
猫と直接ふれあうことで、人にさまざまな効果がもたらされます。
そのうちの一つに血圧の安定や低下があります。
猫とふれあうことでストレスホルモンのコルチゾールの量が抑制されて、血圧安定の効果が得られるとされています。
ペットを飼っている人は、ペットを飼っていない人よりも血圧や心拍数が安定していたり、ペットを飼っていることが血圧低下につながっているという研究結果もでています。
また高血圧症の予防や改善によって心臓疾患や脳卒中のリスクも軽減されることがわかっているそうです。
猫による特有の効果
♡猫の「ゴロゴロ」という音の振動は、低周波で人の免疫力を上げるなど自然治癒力を高める効果があり、人の心拍数を落ち着かせるばかりか骨密度を上げる効果があります。
そしてこの音の周波数は副交感神経を交感神経よりも高める働きがあります。
副交感神経が高まり交感神経よりも優位になると、人はリラックスするそうです。
この「ゴロゴロ」音は人に幸福感を与え、精神安定、うつ病の症状を改善させることもできるとされています。
♡小さくて華奢な体でふんわりとした猫は、飼い主の保護意欲を高め世話をすることが癒やしとなる「逆セラピー効果」をもたらします。
猫には触られてよろこぶ部分といやがる部分があります！
猫はとてもデリケートな動物です。
好き放題に触られると猫にとってストレスになってしまうことがあります。
猫にさわるときは、ごはんを食べているときや毛づくろいなど他のことをしていないタイミングをみてやさしくなでてあげましょう。
なお、いきなりさわったり大きな声を出すとビックリしてしまうので絶対にやめましょう。
猫にはさわられたい場所とさわられたくない場所があります。（猫ちゃんによって違いはありますが）
♡さわってもらってうれしい場所
のど元・耳の下・背中・おしり
♡さわられるとイヤな場所
お腹・しっぽ・あたま・腰
アニマルセラピーに向いている猫ちゃん
猫にもいろんな性格の猫がいます。猫の中でもメス猫よりもオス猫のほうがあまえん坊といわれています。特に去勢手術をしたオス猫はあまえん坊な傾向にあるようです。
猫は犬と違ってほとんどしつけができません。
セラピーキャットに向いている猫ちゃんの特徴として、
♡知らない人がたくさんいても落ち着いている。
♡あたらしい場所にも驚かない。
♡だれにでも人懐っこく振る舞える。
♡おだやかな性格
♡だっこされるのが好き
以上のような性格の猫ちゃんはセラピーキャットに向いている可能性が高いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。猫はペットとして家庭で愛されるだけでなく、セラピストとして各所で活躍しています。
猫とふれあうだけで自然と笑顔になり幸福感を得ることができます。
また、ストレスや不安を軽減させ認知症やうつ病の症状を改善させます。
猫の癒やしの力は計り知れません。
猫を飼っている方も今から飼いたいと思っている方も、ぜひこの記事を読んで猫の癒しの効果を意識しながらふれあってみてくださいね。
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